2024年9月9日から16日まで、「グローバルキャリアの探求とアジアのイノベーション」の一環として、ベトナム国家大学ホーチミン校の日本学科の学生たちと、東京女子大学の学生による共同ワークショップが行いました。テーマは「将来のキャリア」と「家族」についてです。
ワークショップは、東京女子大学の小西が進行しました。参加者は東京女子大学の学生29名、ベトナム国家大学の日本学科の学生35名、合計64名です。
このセッションは、日本人学生3名とベトナム人学生3名がチームを組み、合計10チームで行いました。まず、自己紹介を行い、その後、漢字一文字でチーム名を決めました。
キャリアについてのディスカッション
ワークショップの最初のテーマは「大学卒業後のキャリア」でした。どのような職業に就きたいか、海外で働くことを考えているかなどについて議論し、共通点や相違点をまとめました。具体的な目標を持つ学生や、まだ決まっていないけれど興味を持っている学生など、さまざまな意見が飛び交いました。ベトナムの学生はより具体的なキャリアのビジョンを持っている一方で、日本の学生は全体的に抽象的な目標を持っている印象がありました。
家族についてのディスカッション
次に「将来の家族」について意見交換を行いました。結婚、子ども、家族との関係についての考え方を共有し、違いや共通点を見つけました。結婚に対する考え方や、家族の形に関する期待にはさまざまな意見があり、ベトナムの学生は特に「子どもが必要」という意見が強く、文化的な影響があることが浮き彫りになりました。
終始、活発な議論が行われ、大きな笑い声も聞こえる楽しいワークショップとなりました。
学生の感想
参加した学生からは、次のような感想が寄せられました:
- 経済学専攻(1年):「ベトナムの学生の日本語が想像以上に流暢で驚きました。また、ベトナムの学生が具体的なキャリアプランを持っていたのに対し、私たちがざっくりとしたビジョンを話していたことが印象的でした。ベトナムでは、大学入学やキャリア選択において家族の影響が強いことを知り、文化の違いを実感しました。」
- コミュニティ構想専攻(2年):「文化の違いに触れることができ、貴重な経験でした。ベトナムでは結婚が身近なものであることを、街中でウェディングフォトを撮る人々を見て感じました。結婚式のスタイルやお酒の文化など、普段は知る機会のない細かな違いを知ることができ、視野が広がりました。」
- 社会学専攻(4年):「ベトナムの学生たちは自由な発想を大切にしており、日本の同調圧力とは対照的でした。彼らは自分の意見をはっきりと述べ、将来のキャリアについても柔軟に考えている様子が印象的でした。お互いの違いを理解しつつ、自由な意見交換ができたことはとても良い経験でした。」
- 国際関係専攻(1年):「ベトナムの学生に『日本人はもっと自分を大切にしたほうが良い』と言われたことが心に残りました。自分を犠牲にしがちな日本の文化を見直すきっかけになりました。ディスカッションを通して親しくなり、今後も交流を続けていきたいと感じました。ベトナムの学生たちが日本語を熱心に学んでいる姿にも感銘を受けました。」
今回のワークショップは、異なる文化を持つ学生たちの間で、将来についての考え方を深め合う素晴らしい交流の機会となりました。