「東女生から韓国語教師になるまで」 私の留学体験記

東京女子大学現代教養学部国際社会学科国際関係専攻卒業(2016年度卒業)
韓国語教師・長利光姫(おさりみき)

東女で学んだ韓国語と留学のきっかけ

もともと韓国ドラマが大好きだった私は、第2外国語で韓国語が学べて、韓国ゼミがあるという理由から東京女子大学の国際関係専攻に進学しました。入学後は、1年生から4年生まで韓国語の授業をとり続けました。韓国語の授業がとにかく楽しく、韓国語に触れられるだけで嬉しかったです。「いつかは韓国に住んでみたいなあ」とぼんやりと思っていましたが、在学中に留学に行くきっかけも勇気もなく、韓国の大学院に進学することなど夢にも思っていなかった私でしたが、大学4年生の冬に転機が訪れました。

初めて受験したTOPIK(韓国語能力検定)で運よく5級を取得し、そのことをゼミの先生に報告したところ、「韓国の大学院行けるよ!韓国語の先生になったら?」と言われたことが大きなきっかけになり、韓国の大学院進学を考えるようになりました。当時、就活もろくにせず、周りから心配されていたのですが、「韓国語の先生楽しそう!それだったらできるかも」と直感的に思い、さっそく東女の韓国語の先生に相談し、韓国政府の奨学金プログラムを紹介してもらい、韓国の大学院進学を決めました。「まずは語学学校に通って韓国の生活に慣れた方がいいのでは」という先生方のアドバイスに従って、大学院が始まる数カ月前にひとまず渡韓することになりました。

韓国での留学生活

3月に東女の卒業式を終えてすぐに渡韓し、大学院が始まるまでの最初の5か月間は、慶煕大学附属の語学堂に通いました。語学堂の授業は、課題や予習していかなければならない内容が多く、予想していたよりもハードでしたが、授業も友達との会話も全部韓国語になった環境はもちろん初めてだったので、刺激的でしたし、教科書で学べないようなリアルな日常会話を、身をもって学んでいく日々でした。

その後、梨花女子大学国際大学院の韓国学科韓国語教育専攻の修士課程に入学し、大学院生としての留学生活が始まりました。私の通っていた学科はカンボジア、タイ、インドネシア、ブルガリア、カザフスタンなど様々な国から留学生が来ていたため、留学生向けの授業があったのは非常に幸いでした。留学生向けの授業には、学術論文の書き方を指導してくれる授業や、歴史・文化を学んでフィールドワークに行く授業などもあって、大学院の授業に慣れるまで、それらの授業がすごく助けになりました。それ以外には、主に論文を読んでその内容をまとめて発表するゼミ形式の授業や、韓国語の教材を分析し、実際にグループで教材を作ってみる授業、みんなの前で模擬授業をする授業などがあり、その時の学びは、現在の韓国語教師という仕事のベースになっています。大学院の授業はもちろん大変難しく、内容についていけないこともありましたが、留学生同士励まし合ったり、同じ学科の韓国人のお姉さんたちに助けてもらったりしながら、なんとか必死に目の前の課題をこなす日々を2年間過ごし、無事に卒業して、韓国語教員資格2級をもらうことができました。

(同じ学科のインドネシアのお友達と)

帰国後の活動

大学院を卒業する数カ月前から「フリーランスで韓国語教師がしたい」と思い始めていた私は何のあてもなく、とりあえず東京に住めば仕事があるだろうと考え、東京にワンルームを借りて、そこを事務所にして韓国語教室を開業しました。教室と言っても場所を新たに借りる資金はなかったのでカフェで教える形でしたが、ふたを開けると生徒さんは全く集まらず1年で利益はほぼゼロ、どころかマイナスでした。ケーキ屋さんやスーパーでアルバイトをしながらなんとか持ちこたえる日々でしたが、少しずつ少しずつ、非常勤講師として専門学校や大学で韓国語を教えられる機会をいただき、開業してから3年が過ぎたころ、やっと韓国語の仕事だけで生活できるようになりました。現在は、自分の韓国語教室のレッスンは全てオンラインに切り替え、学校での非常勤の仕事をこなしながら、より多くの生徒さんに良いレッスン、楽しい授業を届けられるように頑張っています。

(専門学校で韓国語を教えています)

留学を考える後輩の皆様へ

留学生活を振り返ると、本当に大変だったなあ、そして本当に行ってよかったなあという二つの思いがあります。まだ接したことがない世界に飛び込み、外国語を使って、様々な国から来た人たちと交流し、自分の世界が広がっていく感覚は、何にも代えがたい経験です。ほんの少しの勇気ときっかけ、行動力で未来はこんなにも広がるのだと実感する日々です。留学を考える後輩のみなさんを心から応援しています。